イチゴの新品種「章姫」

萩原さんの苗管理

生前の萩原章弘さんが章姫の栽培研究会のためにまとめた文章です。

私の苗管理
萩原章弘
故萩原章弘さん

育苗床は雨除けハウスを使う
土壌消毒してガス抜きをした後、ボカシ肥料を使い有用微生物の多い土作りを行う。
10a当り無病株300株を確保するため、30〜50株のメリクロン苗を3月上旬までに用意し育苗床に定植する。 6月上旬までに必要株300〜400株を3号ポットに受ける。

親株の切り離しの目安は、底穴から根が出始めてから。
太郎、次郎、三郎と続く場合は、根が底から出た鉢のみを切り取る。 親株床はボカシ肥料を100株当り20kg、50cm幅で全層に施用し、 イチゴ配合の場合は定植のとき根に触れないように少し離して施用する。
メリクロン苗の注意点は、ホコリダニが付きやすいので、活着後サンマイト1500倍を、5日間隔で2回散布する。
また周辺には雑草をはやさないようにする。(炭そ病の侵入を防ぐため)
切り離しが終わった苗から先に、ランナーをつけたまま定植する。
親株床は雨除け施設下を原則とする。
ポット育苗の場合、ランナーの本葉が1枚完全に開いたころポットに受けると良い。 ランナーの側枝は摘除する。
炭そ病、アブラムシ、ヨトウムシの予防として、10日に1回は薬剤散布をする。
私は木酢液300倍に、アントラコール800倍、ベンレート1500倍、ランネート1000倍を展着液に混合し散布する。
後は殺菌剤、殺虫剤を1種ずつ混合し1週間〜10日毎に散布する。
親株床では、良い土作りと多めの水管理で草勢を強め、新葉の展開を早めることでランナーの発生を強く多くする。 完熟した良質堆肥を入れ、1株当り200g位のボカシ肥料かイチゴ配合を全層に10日くらい前に施用しておく。